特定非営利活動法人兵庫介助犬協会 〒お問い合わせ 662-0915 兵庫県西宮市馬場町4-9 TEL/FAX  0798-37-4649            mail  info_hsda@ybb.ne.jp
当会は介助犬の育成・普及活動と身体障害者への介助犬無償貸与を行う団体です
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育成の流れ

誕生
 ブリーダー(繁殖者)を実際にお伺いしてお話を聞いて、私達が介助犬の候補犬として求めている性質を持っていそうな犬を繁殖されているブリーダーで生まれた子犬たちの中から、適性のありそうな子犬を選びます。
 生後2ヶ月までは母犬や兄弟犬たちと生活をし、犬同士のマナーを自然と学んでいきます。

健康チェック
 生後55日〜60日前後で母犬と兄弟がいるブリーダーを離れ、健康チェックをするために約1週間協会に滞在します。
 その間に検便などの健康チェックをし、またパピーウォーカーにお預けする前に子犬にペットシーツの上でトイレをすることを学んでもらうため、トイレトレーニングの意識付けを行います。

パピーウォーカー
 生後60日前後で、パピーウォーカーと呼ばれる飼育委託ボランティアに約1年間お預けします。
 犬は1歳になると人間の年齢で約16歳くらいまで成長するといわれていますので、パピーウォーカーの下で育つ1年間は、子犬にとって貴重なかけがえのない経験が出来る大切な期間です。
 人を好きになってもらうことはもちろんのこと、家庭での生活環境に慣れてもらったり、人と一緒に暮らすために必要なマナーを見に付けたりします。
 パピーウォーカーボランティアに興味がある方

適性評価
 生後1歳〜1歳2ヶ月でパピーウォーカーを離れ協会に訓練犬として入所すると、まずその訓練犬がどのような性格かを見極めるための適性評価を行います。
 何が好きか、苦手なものは何か、歩行中の様子、動物への反応、音・見慣れない物・周りを歩く人への反応を見ることで、その後どのように訓練を進めていくかを判断します。

基礎訓練
 パピーウォーカーのもとで育った訓練犬たちは、人間と遊ぶことが大好きです。
 その基礎があるからこそ、訓練士はボールやおもちゃを使って訓練犬と一緒に遊びながら訓練を進めていくことが出来ます。
Sit(座れ)、Down(伏せ)などの指示に従うことが楽しいと思えるように訓練をしていくと同時に、従わなければならないことを学んでいきます。
 将来介助犬になった時には多くの場合は車椅子の方と外出することになるので、屋外の訓練では、介助犬は『介助犬トレーニング中』と書かれた洋服を着て、車椅子に乗った訓練士と外を歩くこともあります。

遺伝性疾患の診断
 生後1歳6ヶ月頃、犬の身体的な成長がほとんど止まるこの時期に、介助犬として活躍する上で問題がないか健康診断を行います。
股関節形成不全、肘関節形成不全、若年性白内障、進行性網膜萎縮症など、当会で導入しているラブラドールレトリバーやゴールデンレトリバーに多いとされている遺伝性疾患を持っていないかどうかを確認します。

介助動作訓練
 介助犬が行う介助動作は、ルールのある遊びのようなものです。
 訓練犬は遊びの中で介助動作を覚えていきます。
 おもちゃのロープを引っ張り合う遊びも、そのロープをドアの取っ手に取り付け、ドアが開く方向に引っ張れば、それがドアを開けるという介助犬の介助動作になります。
 最初は訓練士が犬を誘導して成功を何度も何度も繰り返し、犬に「こうすれば褒めてもらえる!」「もっと遊んで欲しい!」と思ってもらえるように訓練を進めていきます。
 ある程度理解が進んだ時点で段階的に誘導をなくしていくことで、成功の繰り返しと褒めてもらえない経験をすることで、どうすれば褒めてもらえるかを犬が考えて行動をするようになります。
 また介助犬として活躍するときには、パートナーの方とともに様々な施設に外出することになるので、電車の乗車訓練や様々な場所で訓練を行い、普段と異なる環境でも変わらず動作ができるようにしていきます。

キャリアチェンジ
 訓練を始めた犬の中でも、介助犬に向いている犬は10頭中3頭程度です。
 適性評価、健康診断、訓練状況等をもとに、介助犬に向いていないと判断された犬たちは、介助犬にはならずにキャリアチェンジ(進路変更)をします。
 キャリアチェンジした犬のほとんどは、キャリアチェンジ犬里親ボランティアに譲渡し、家庭犬としての人生(犬生)を歩んでいくことになります。
中には介助犬のPR犬として啓発活動を支えるキャリアチェンジ犬もいます。
 介助犬に向いている環境の変化に動じない犬であれば、様々な施設に外出する時も24時間ご主人と一緒に行動を共にできる介助犬になれることは幸せでしょう。
 家庭犬に向いている犬であれば、苦手な環境を避けて家庭で過ごすことがその犬にとって幸せでしょう。
 またたくさんの人たちに囲まれて見てもらう触ってもらうことが好きな犬であれば、PR犬は天職でしょう。
 私たちにできることは、その犬の向き不向きを判断し責任をもってしっかりと進路を見極め、どの道を進むことになっても幸せな犬生を送ってもらうことです。
 キャリアチェンジ犬里親ボランティアに興味がある方

マッチング
 介助犬は、パートナーとなるの方の障害の種類や程度によって介助動作が異なりますので、その方に合わせたオーダーメイドの訓練を行います。
 ですので、訓練がある程度進んだ段階で、どの方にどの犬をお渡しするか、マッチング(お見合い)を行います。
 介助犬との生活を希望される方

合同訓練
 介助犬使用者となる方が介助犬との生活をはじめるにあたって、必要な知識や技術を身に付けるため、犬と使用者と訓練士の3者が一緒になって40日以上の合同訓練を行います。
 当会では「ニーズに合わせたオーダーメイド」をより追求するため、ほとんどの合同訓練を使用者のご自宅やその周辺で行うようにしています。
 合同訓練では、訓練士から使用者に対して犬への指示の出し方、扱い方、飼育管理の方法をお伝えしたり、介助犬使用者となる方からの要望や医学的診断をもとに、犬の介助動作方法を変更したり、調整の訓練を行ったりします。
 介助動作だけでなく飼育管理の方法も、その使用者に合った動きを犬に教える必要があります。
 また、使用者と犬との信頼関係を築く大切な期間でもあります。

認定試験
 全国に7ヶ所ある(平成23年2月現在)介助犬認定団体にて、認定試験を受けます。
 この試験は犬の作業の出来を見るだけではなく、犬がその使用者に合ったオーダーメイドの訓練がされているか、使用者となる方がその介助犬を守ることができるか、介助犬を理解しているか、しっかりと管理ができるか等、人と犬のペアで受ける試験です。
 晴れて認定試験に合格した時も、その「認定証」は犬の物ではなく、使用者と介助犬のペアでひとつの「認定証」となります。

介助犬として
 介助犬として使用者のお家での生活がはじまります。
 合同訓練中もほとんどを使用者の自宅やその周辺で過ごしているので、介助犬として活躍する頃にはもうすっかりその環境には慣れています。
 介助犬の育成はこれでオシマイ!ではありません。
 定期的に訓練士が自宅を訪問して、介助犬の作業に変化が無いか、使用者の障害や体調や生活に変化が無いかを確認し、必要であれば再訓練・再指導を行います。
 介助犬はロボットではありません。時には介助動作が上手くいかなくなったり、体調を崩すこともありますので、このアフターフォローは使用者と介助犬が活躍し続けるためにはとても大切です。

引退
 ラブラドールレトリバーのような大型犬は、10歳で人間の年齢で60歳くらいだと言われています。
 この10歳前後に、犬の作業意欲や健康状態を考慮した上で、介助犬は引退します。
 引退したからと言ってもうヨボヨボという訳ではなく、まだまだ元気です。
 元気なうちに引退犬里親ボランティアにお譲りするか、そのまま使用者が家庭犬として引き取ります。
 介助犬を引退しても、犬は大好きな人に褒められる快感を忘れていません。
 引退して引き取られた家庭でも「携帯電話を持って来てくれる」という話を聞くことがあります。
 よく介助犬は「お仕事をする犬」だと言われていますが、そんな話を耳にすると、介助犬は仕事をする犬というよりも、作業をすることで褒められる快感を知っている犬と思えてきます。
 
引退犬里親ボランティアに興味がある方

 介助犬は、ブリーダー、パピーウォーカー、訓練士、使用者、キャリアチェンジ犬の里親、引退犬の里親、その他のボランティア、多くの方々の愛のバトンで引き継がれていきます。
 たくさんの人たちの愛情が介助犬を育てています。
 介助犬を肢体不自由者に提供することで自立や社会参加をサポートしていくため、介助犬の育成を応援して下さい。
 
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